VolksWagen_レストア日記
& '55OVALで日本旅
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1955年式 Volks Wagen Type-1


この工程は、サビの除去と塗装の下地処理の効果を同時にしてしまうという画期的な手法で、レストアには是非おすすめします。使用するのは、メタルレディ(POR社)という「亜鉛リン酸塩」を母材とした錆除去溶液と電動ワイヤーブラシです。



メタルレディを噴霧した後、電動ワイヤーブラシを使用して表面を磨いていきます。この段階で、表面上にある軽度のサビであればある程度除去できます。重度のサビは取り除けませんが、気にせず先に進めます。



この処理によってリン酸が鉄と反応し、薄いリン酸第二鉄の皮膜を形成します。この皮膜は水に溶けないので、処理後水洗いが可能で、洗浄後、空気や湿気にさらされてもサビが発生しにくくなるという優れものなのです。

鉄という物質は酸と反応し酸化鉄を作る際に水素を発生します。発生した水素はリン酸塩皮膜の表面にも小さな穴をあけ、さらに、リン酸塩の結晶は鉄鋼の表面で結晶核となり、それが成長し皮膜となるため、皮膜表面には微細な凹凸がたくさんできます。このような凹凸のある皮膜の上に塗料で塗膜を作ってやることで表面積(接着面積)が増えます。さらに、できた気孔が投錨効果を生むので、塗料の付着性をあげる効果もあるのです。これがリン酸系処理剤の塗装下地処理作用といわれるもので、レストアに不可欠な手法のひとつです。


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