トランスミッション

1955年式に搭載されていたトランスミッションです。
エンジンは載せ替えるので、トランスミッションも交換するのですが
ワンセットだけ流用したいパーツがあるために、分解をはじめます。

この年代のトランスミッションは、通称スプリットケースと呼ばれており
左右に分割できる形状です。これ以降のミッションは一体成形型になります。

流用したいパーツは、左右のタイヤに動力を伝えるアクスルシャフト
なので、ここまで分解しないことには、抜けない構造になっています。

このギアを外して、ようやくアクスルシャフトが単体になりました。

わざわざ分解してまで流用したかったのは、このパーツです。
1966年式以降の個体では、アクスルシャフトの長さが変わります。
44mmの差ですが、実装してみると、はっきりと違いがわかります。
あくまで外観は1955年式に復元させるために短い方を選択しました。

こちらは1978年式のトランスミッションです。1961年式以降は一体成形型
の形状になるため、アクスルシャフトの脱着は比較的に容易です。
 

アクスルシャフトの装着

トランスミッションとアクスルシャフトを連結するパーツたちです。
左がプラスティックパッキン、中央上がスラストリング、中央下がサークリップ、右上がデファレンシャルギア、右下2つがファルクラムプレートです。

あらかじめ、デファレンシャルギアとアクスルシャフトを組み立てておきます。
ファルクラムプレートが、両サイドに挟み込まれているのが見えるでしょうか。

そのまま差し込んだ後に、スラストリングをトランスミッション内部にある切り欠きに合わせて嵌め込みます。

サークリップはアクスルシャフトが抜けてこないように固定するパーツです。

両面にオイルを塗ったプラスティックパッキンを、挟み込むような形でアクスルチューブのカバーを取り付けます。
ベンガラ色の紙パッキンは隙間を作るためのシムの役割も果たします。

既定のトルクでボルトを締めた状態で、アクスルシャフトがストレスなく動くことが重要です。固くても緩すぎても支障がでます。

アクスルシャフトのチューブにブーツを取り付ければ完了です。
ゴム製のパーツは消耗品のため、新品を使用します。

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